転載フリーのメーリングリストから、気になったものを転載しています。
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高橋からのコメント学生時代に受け、ぼくが大きな気づきを持った阿木幸男さんの「非暴力トレーニング」です。
振り返ると、その後もトレーナー養成過程を含めて、節目節目で阿木さんからこのトレーニングを受けてきました。
阿木さんのまったく非営利のライフワークですからこの安さです。
でも、内容は濃いですよ。今回は日程の関係でぼくは参加できませんけれど、阿木幸男さんと大畑豊さんは10年以上前の事ですが、神奈川県老人ホーム生活相談員研究会の研修でトレーナーをお願いしたこともある名コンビです。
その手法は福祉や介護の世界でも応用できて、今でもぼくの講義の中で活用させてもらっています。
このきな臭い時代にこそ必要なワークショップだと思います。
いや、今のぼくに、必要なワークショップです。
1999.6.4 高橋健一
Date: Thu, 3 Jun 1999 23:07:14 +0900 (JST)
大畑豊です。
ガイドライン法案が成立した。このことが私たち一人ひとりにとって何を意味
・日 時:6月26日(土)午後3:30 から
非暴力トレーニングとは、もともと非暴力直接行動の準備のために行なうもの
−参考文献−
(「名前のない新聞 29号 1991年11月1日」より引用)
From: OHATA Yutaka
Subject: [aml 12503] 非暴力トレーニング
MIME-Version: 1.0
Sender: owner-aml@jca.ax.apc.org
X-Sequence: aml 12503
Reply-To: aml@jca.ax.apc.org
Precedence: bulk
下記の要領で非暴力トレーニングをやります。興味のある方はどうぞ。
なお、非暴力トレーニングの簡単な説明を案内のあとにつけておきましたので、
参考にしてください。。
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「平和をつくる」非暴力トレーニング・ワークショップ
−−−個人から社会へ−−−
するのか。十分な議論や了解なしに、越えてはならない一線を一歩踏み出してし
まったことに強い不安を感じる。
オランダ・ハーグでの「ハーグ平和アピール」市民平和会議には100ヶ国以
上、約1万人が参加した。そのレポートを日本からの参加者から受け、今、私た
ちが平和のために個人として、グループとしてできること、すべきことについて
共に考え、具体案を探りたいと思います。
(阿木幸男)
27日(日)昼12:00 まで(一泊二日)
・場 所:早稲田奉仕園6号館2階(地下鉄東西線「早稲田」下車徒歩5分)
TEL 03−3205−5411
・参加費:10,000円(宿泊費、講習料、2食付き、雑費)
・定 員:14名(先着順)
・ファシリテーター:阿木幸男、大畑豊
・申込先:大畑豊
TEL 03−3234−2127
FAX 03−3234−2166
参加申し込み受付確認後、下記の口座に全額を振り込んでください。
郵便振替口座:00130−9−58507
口座名:アキユキオ
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非暴力トレーニング
−−−自分をひらき社会をひらく
非暴力アクション・ネット
大畑 豊
ですが、その他に教育現場や職場、グループ内の問題解決、そして個人の解放を
目的としても行なわれています。
「トレーニング」と言っても、実際にはゲームを中心にして体を動かしながら、
グループで進められます。目的によりトレーニングのメニューは異なりますが、
まず参加者同志の緊張をほぐすためのリラックスゲーム、お互いを知り合うため
の自己紹介のゲーム、何が暴力で何が非暴力なのか、各人のイメージを出し合う
チャート、目的に応じたロールプレイ、非暴力行動の準備の時は基本的な法律の
解説、そして場合によっては、更にお互いを深く理解し合うためのゲーム、相手
あるいは自分を積極的に評価するチャート、体ほぐし、自己を表現する、話し合
いなど、数時間から二、三日間のトレーニングをします。
これらの手法を通してお互いを知り合い、各々の良さを認め合い、仲間同志の
信頼関係を強め、社会問題解決の糸口をみつけ、非暴力行動を実践し、非暴力的
な生き方をしていこう、というものです。
非暴力の行動でアメリカの公民権運動を指導したキング牧師の言葉に「人々が
たがいに憎しみ合うのは、たがいに恐れているからだし、たがいに恐れあうのは、
互いに知りあわないからだ」というのがあります。お互いをより良く知り合うこ
とによって親近感が湧き、信頼関係が生まれ、仲間との信頼関係が土台、自信と
なって自己を表現したり、解放したりしていくことにつながると思います。
社会の解放、変革、すなわち社会に存在する暴力をなくしていくには、その社
会を構成している私たち一人ひとりの内にある暴力的な部分を同時になくしてい
くことが、必要です。自分自身の日々の暮らし方、人とのつきあい方等、身のま
わりから変えていくこと、生活を通して新しい自分を表現していくことが必要だ
と思います。個人の解放なしに社会の解放はありえないし、社会の解放なしに個
人が解放されることもまたありえないでしょう。
個人、そして社会の解放、変革のための糸口をさぐるのが非暴力トレーニング
であり、日々の生活、活動、運動を見直す作業が非暴力トレーニングであるとも
言えます。日々の生活の中で、例えば、茶碗一つを洗うこと、いろんな人たちと
思いやりをもって接していくこと、日々こころみと反省を繰り返していく中に本
当のトレーニングがあり、その積み重ねの中から徐々に個人も変革され、ひらか
れ、解放されていくのではないでしょうか。
このトレーニングを一回受けたからといって、その人がすぐ解放されるとか、
明日から非暴力的な生き方ができるなんてことはないと思いますが、今まで気づ
かなかったことに気づく、ということはあるかも知れません。それが自分の良さ
であったり、悪さであったり、友人との人間関係のことであったり。そうした諸
々の気づきが、ものごとを変えたり、解放したりしていく力になっていくのです。
「非暴力」 阿木幸男 著・現代書館
大畑 豊 OHATA, Yutaka
ohata-yu@jca.apc.org