99.11.28日本福祉文化学会シンポジウム re'sume'
 

インターネット時代の福祉文化

自己実現や社会参加、コミュニケーションの

ツールとしてのインターネットの可能性を考える


1.インターネットとの出会い

 95年秋に93才の女性が、「インターネットをやりたい」とお申し出 96.5 荘さん松井さん

 「一人の願いを活かしていく」ことを理想に

 95年12月 クリスマスに寄付
 パソコンを購入することになる

 96年1月、インターネット接続(プロバイダ無償協力)

 96年2月22日 カトレアホームページ立ち上げ

 96年3月31日 サポートボランティア第1回ミーティング→呼びかけの経過

 96年6月9日 Chigasaki Community Network発足

 その後の活動経過

 

 

2.地球の裏側よりも、近所の事を


 インターネットというと すぐ「世界のお友達!」 それも確かに可能(画期的)

 近所付き合いの道具にだって使えちゃう! →こちらに重点

 市民が、市民自治の道具に活用できないか?

 政策提言 意見書の提出→ 新聞には市民代表と市長の写真だけ

 インターネットは、内容を時間と字数の制約なしに全部載せられ、

 みたい人が見たいときに見れる!

 提言のその後の経過も報告できる→ 随時更新できる

                状況の変化に即対応できるメディア

 

 

 

3.市民、学生ボランティア・ホーム利用者で遊んじゃおう


 →CCN(茅ヶ崎コミュニティネットワーク)

 高齢社会を否定的に捉えてばかりいる社会

 肯定的には捉えられないのか?

 難しいことも大事だが、目の前の楽しいことから動いてみよう

 カトレアホームへ遊びに来る感覚

 何で遊ぶか?

 インターネットでも遊んでみよう。

 入所型施設の、自己完結性、閉鎖性 すこしでも風通しがよくなれば

 

 

4.市民権の滋養強壮(エンパワーメント)


 →湘南ふくしネットワーク 個人の権利擁護から制度変革を

 無関心は、無力感から

 「個」が世界を変えていく

 ホームページは、個人や小市民グループに力を与えるだろう

 集団 組織 権威 に無力感を持った現代人に、たった一人の人間の価値を問い直せる可能性を持った道具

 「情報は民主主義を動かす貨幣である」

 パソコンを操作しにくい人たちの意見を発信する支援体制

 新たな障壁をつくらないことへの配慮 情報のバリアフリー化支援

 NPO支援は社会福祉法人の役割

 

 

5.インターネットの可能性


 インターネットで福祉文化1  2

 写真、活字、(音、動画も可能だがデーター送信に時間がかかる)が、瞬時に世界中どこのコンピューターともつながり、見ることができる技術。

 ホームページは、タウン誌を誰でも簡単に発行出来るようになったようなこと

 内容が充実していれば、沢山の人が紹介しあい、見に来てくれる

 内容によっては、だれも見に来ない

 もう一つ、大きな道具としての「電子メール」

 電子の手紙を出しあえる。(双方向性)

 ホームページへの意見や質問。 往復書簡できる
 (切手もポスト投函もいらない ワープロで書いて瞬時に送れる)

 メーリングリスト

 ニュースグループ

 File Transfer Protocol サーバーにいろんなフリーソフトやデータを入れておいて、必要なときにどこからでも引き出せる

 TCP/IP

 

 

6.「地域」を問い直す


 町中にある地域福祉センター(松林ケアセンター)で、インターネットを活用してみたい

 在宅介護支援センター デイケアセンター等に、公衆アクセスポイントを設けたい

(公民館 図書館 役所 支所 学校 さまざまな公的施設に必要)

 

 

7. その他あれこれ


 インターネットは危険か?



 人類が言葉を持った

 文字を持った

 印刷技術ができた

 電話、テレビが家庭に

 インターネットが出現した



 使ってだめで批判ならわかるが、先入観だけの嫌悪は無意味

 インターネットは、人間の脳の構造と似ている
 バラバラの情報がつながりを持とうと触手を張り巡らせている時期

 インターネットは道具、それ自体に意味はない

エンパワーメントとは、「無批判のまま自分のものにしてしまっている仮定、価値観および社会的規範の制約から解放される過程」 教育研究家パトリシア・クラントン
肯定的にも否定的にも制約から解放されることで起きてくること・・・

 権威、権力、人脈、既存の組織などを越えた、平等な主張環境...に、する事もできる。 

 高齢福祉の現場におけるインターネット活用の可能性について

 



参考図書:村井 純・著「インターネット宣言」(講談社)
     岡部一明・著「インターネット市民革命 情報化社会・アメリカ編」(お茶の水書房)
     民衆のメディア連絡会・編「市民メディア入門 あなたが発信者!」(創風社出版)



-----------------------------------------
               高橋健一
phone: 0467(52)8711 fax: 0467(52)8712(職場)
http://www.shonan.ne.jp/~kattleya (職場)
http://www.chigasaki.or.jp/~fukushi (企画)
http://www.netlaputa.ne.jp/~kent (個人)
E-mail: kent@shonan.ne.jp (個人)
------------------------------------------

.